活動報告・レポート
2024年4月23日(火)
お別れの会
お別れの会

令和5年11月、癌の宣告を受けてから闘病生活をしていたAさんがお亡くなりになりました。その時の宣告は「余命は半年です」と本人に告げられたのです。Aさんは一気に元気をなくしましたが「出来る限り、これまでお世話になった皆さんに感謝の気持ちを伝えたい」と思い、令和5年12月23日まで飲食店の営業を続けたのです。メニューのないお昼の定食を提供してくれる小さな飲食店でしたが、Aさんの人柄で常に常連のお客さんで賑わっていました。お店は紀の川市だったので、それほど多く行く機会は無なかったのですが、近くに行った時に訪ねると「片桐さん、わざわざ遠いのに来てくれたのですか」と笑顔で迎えてくれました。

癌を宣告された後も何もなかったかのように営業していましたが、実は立っているのも「やっと」というぐらいに体力は弱っていたのです。お客さんが帰った後は座り込んでしまって後片付けも苦しいほどだったと聞いていました。

そして年末が近づいて来た時「やっぱり年内でお店を閉めるようです」と友人から聴いたので、閉店の一日前のお昼にお店を訪ねました。いつもと同じように「いらっしゃいませ」と迎えてくれた後、注文しなくても定食を出してくれました。とても量が多くて「食べきれないですよ」と言った記憶があります。今思うと、きっと精いっぱいのおもてなしだったのでしょう。間違いなく、これが最後だと分かっていたのです。お昼の定食でお別れになるのは絵になりませんが、食事を摂りながらの約1時間30分、立ったまま話をしてくれました。

途中「立っていただけでもしんどいのです」と弱音を吐いていたほどですが、私達に対して笑顔で対応してくれました。定食と珈琲をいただいた後にお店を出ましたが、僕にとっての最後となりました。

しかし一緒に行った友人は、Aさんのことを心配して「できることはないですか」と時々、お見舞いに行っていたのです。

今日のお別れの会でご家族の方は「Xさんはいつも来てくれて母を励ましてくれました。母は徐々に話ができなくなっていきましたが、Xさんが来てくれると笑顔になって話をしていました。母も私達もどれだけXさんに感謝したら良いのか分からないほどお世話になりました。母が亡くなる一日前にもXさんが訪ねてくれて、いっぱい話をしてくれました。携帯で二人の写真を撮っていましたが、Xさんの写真を見て母は嬉しそうにしていました。その翌日、亡くなったのです。闘病中の母を心配して、これほどお見舞いに来てくれる人はいないと思います。こんなに親切にしてもらって、ありがとうございます。母は幸せな人生を送ったと思います」と話してくれたのです。

Xさんは、Aさんがお店を閉めた後もずっとお見舞いに行っては励ましていたのです。親切で心の優しい人だと知っていましたが、思っている以上に凄い人でした。

更に家族の方は「母は春に入ると、しんどくて会話ができなくなっていきましたが、スマホでのメールはできました。いつもメールで会話することを楽しみにしていたようです。スマホで会話をしている時は元気だったので、もしかしたら夏を乗り越えて秋まで命が持つのでは、とさえ思いました。母も『もう今年の夏は来ないかな』と言っていましたが、私には乗り越えられるような気がしたのです。それもこれも、Xさんの励ましのお陰です」と伝えてくれたのです。

この話を聴いてXさんは仕事も忙しいですし、頼って来る人の面倒もみていることやボランティア活動にも熱心なのに「時間を縫ってお見舞いに行っていたんだ」と思って言葉がありませんでした。

人とのご縁の大切さを教えられた時間となりました。この世でいただいたご縁に感謝しています。ありがとうございました。

その他
  • お世話になっている教育者にお祝いの言葉を伝えに行きました。嬉しいことは共有することで周囲の人達も笑顔になります。
  • 「龍馬World in和歌山」大会の会議を行いました。予算案と役割分担、当日の進行などの詳細を詰める作業を行いました。
  • クラブ理事会を開催しました。5月の例会での議案審議を行い、理事会で了承を得ました。