活動報告・レポート
2024年4月18日(木)
ウェルビーイング

労働時間などの適正化を図るため、2024年問題への対応が求められています。特に運輸関係の仕事では労働時間の取り扱いなどの面で制限があることや、健康で働ける環境を設けることなどの課題があります。

そこで、特に長距離ドライバーの健康を確認するための検診のあり方と会社経営について会議を行いました。運転に係る仕事はお客さんや引き受けた荷物を扱う大切な仕事ですから、運転手さんの健康管理はとても大事なことです。該当する会社は当然、従業員さんの健康管理に努めていますが、年に一度の定期健康診断と共に二次健康診断の機会を設定することも健康管理面で効果があると思います。

この二次健康診断とは、職場で行っている定期健康診断で異常の所見が認められた場合に、脳血管、心臓の状態を把握するための二次健康診断、および脳と心臓疾患の発症の予防を図るための特定保健指導を、年度内に1度、受診できる制度のことです。

和歌山市内では二次健康診断を取り入れているところは少ないように感じているので、本年度に対応すべき課題として考えています。

またウェルビーイング(Well-Being)の考え方に基づいたまちづくりについても議論を行いました。ウェルビーイングとは、身体的にも精神的、そして社会的に良好な状態にあることを言います。

この理念を目指したまちづくりの事例はまだまだ乏しいので難しいのですが、街中で人の交流を図ることや、医療と健康に資する施設が整っていること。デジタル環境やエンターテインメントが体験できる施設が整い、それらを友人達と共に気軽に利用できることもあり方の一つだと思います。

もちん街中にウェルビーイングな医療機関があり、ここでは治療だけではなく健康に資する学習や体験、人と交流することでストレスを解消できること。美と健康を得るサービスが提供される拠点になることも必要だと思います。

例えば健康状態の改善は、健康診断の結果に基づいて指導がありますが、結果に応じた画一的な健康指導では足りなくて、その人の性格によって指導方法や話しかけ方も違ってくるべきです。心配性な人を不安に陥れるような指導はいけませんし、前向きな人にはより前向きに生活できるよう気持ちを高めるなどのアドバイスをするなど、その人に応じて医師や看護師、保健師さんが寄り添える環境であるべきです。

具体化はこれからになりますが、創り上げることができる感触を得ながら会議を進めました。今回の参加者はウェルビーイングの考え方を共有できたので、次回からはより具体的な話になると考えています。

さて大阪市から会議に参加してくれた方は「和歌山県はとても良いところですよ」と話してくれました。「和歌山市内には訪れたい神社仏閣がありますし、白浜や那智勝浦温泉には行ってみたいと思います。

食べ物は美味しいので食生活は満足感がありますし、大阪にも近いので仕事や生活でも不便さはないと思います。足りないものは街中に賑わいを感じられる取り組みをすることだと思います」と話してくれました。

また会議には、元々和歌山市生まれの人も出席していたので「和歌山市を離れてその良さが分かります。家賃や物価は比較的安価で、食の充実、近くに自然と歴史を感じられる観光地があるなど、和歌山市での生活はやりやすいと感じています。住んでいる時は分からなかったのですが、他で生活をしているととても良く分かりますね」と話してくれました。

地元にいると、当たり前すぎて分からないことがたくさんあります。観光客からすると観光地ですが、地元にとっては観光地ではなくて生活の場なのです。観光客にとっては非日常ですが、地元にとっては日常なのです。この違いが意識の差として、和歌山県の魅力を感じる敏感度の違いとなって表れているのです。

話を進めていくに連れて、和歌山県がウェルビーイングのまちづくりに適した環境であると感じ始めました。