活動報告・レポート
2023年7月27日(木)
和歌山城の大楠
和歌山城の大楠
和歌山城の大楠

和歌山城内には樹齢400年と言われている大楠があります。昨日の「紀州 宗光龍馬会」の会議の中でも「楠の木は神様が宿っています。楠はその地域を護ってくれていますし、和歌山城には楠の木が多いのではなく、楠の木が多いのでお城を築城したのです」の話になりました。

個人的には和歌山城の御神木は、この大楠だと思っているので、毎月一回はお参りに来ています。午前から日差しがきつかったのですが訪ねました。

和歌山城の大楠

大楠の前の鳥居や周囲の木々にはセミの抜け殻がありました。セミが脱皮した痕が多数あるように、周囲はセミの大合唱でした。暑いはずですが、何故かセミの合唱を聴いていると暑さが和らぐのです。これは気のせいかもしれませんが、セミが夏の到来を告げ、夏の終わりも告げてくれます。

子どものころに教えてもらった記憶では、セミは地中に7年間いて、地上に出現、脱皮をして成虫になった後の命は一週間だと思います。短い夏だけの命を鳴くことに懸けているように思います。夏の空とセミの鳴き声はよく似合っています。

そう言えば、昭和の時代にはセミの他、トンボや蝶も道路の上の空にいました。遊び場は広場や道の上だったので、そこにはトンボも蝶もいたのです。虫網でつかまえたり、手でつかまえたりしていました。

これら身近な昆虫はすっかり姿を消してしまいましたが、大楠の周囲には虫たちがいました。

大楠が御神木でいるのは、命を育む樹木だからなのです。セミや蝶の命を孵化させて、暑さや雨、そして外敵から護っています。蝶の飛んでいる姿を見ましたが、大楠の枝と葉っぱに沿って飛んでいました。これだと上空から鳥に見つかりませんし、木陰で夏場の環境もよさそうです。

和歌山城の大楠

そんな命を育んでいる大楠を感じたのは、生命が生き生きとしている夏だからです。大楠の周囲の夏の光景の中には昆虫たちの姿と鳴き声がありました。全ての命の尊さを感じた瞬間でした。人間だけが地球上で生きているのではなくて、全ての命が存在している。地球を人間の都合のよい方向に向かわせることは間違いではないか。地球環境問題とは温暖化防止対策や議論されている課題だけではなくて、セミや蝶など生ある全ての生き物の環境を保全することにあることを感じました。当たり前のような気づきですが、大楠が創っている命に包まれた環境の中でいると、より強く短い命の輝きを感じることができました。

春の季節は昆虫たちの命の輝きを感じることはありませんでした。人間の願いだけを受け取ってくれる存在だと思っていました。ところがそれは間違いでした。大楠は全ての命を育む存在であり人間だけが特別な存在ではなかったのです。大楠にとって人間もセミも蝶も、全てが命を持っている大切な存在であり、同じように命を輝かしている大楠と同じ存在だと認識しているに違いありません。仲間を助けること、仲間の願いを聞きいれてくれるのは、400年を生きた先輩だからだったのです。

人間の命は100年程度ですから、仲間の命は自分の命と同じものだと気づく前に命を閉じてしまうので、それが分からないのです。命を生きることに使うことが尊いことであり、400年を生きた価値の中に争いや妬み、嫉妬や陥れるなどの行為はないのです。

和歌山城の大楠

だから大楠に願いをかけるには、清い心や正直な心の持ち主であることが条件なのです。大楠と同じ価値を持っている生命体が大楠と会話ができ、仲間として願いを聞きいれてくれるのです。

私達は仲間、同じ価値を有する人を応援しますし協力もします。しかし価値が異なる人を受け入れることはありませんから、応援することはありません。大楠との関係も全く同じだったのです。命が輝く季節、大楠が生きる環境の中に入って、そのことを感じ取ることができました。

盛夏が近づくこの頃、清い心と正直な心が命の尊さと輝きとなり、その正義の志は引き継いでいくものであることを感じたのです。暑い夏も良いものだと感じました。

その他
  • ライオンズフェスタ実行委員会に出席しました。来年3月に開催するこのフェスタの企画案を協議しました。
  • 懇意にしてもらっているお店から「食べにきてください」と依頼を受けていたので「桃パフェ」をいただきました。甘さ控えめで内面から暑さが消え去りました。
  • 毎月定例開催している「心の会」に参加しました。皆さんから温かい言葉の数々をいただき癒されました。皆さんの気持ちに感謝しています。