活動報告・レポート
2023年7月8日(土)
すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ
すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ
すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ学習会

「すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ」学習会に参加しました。今回も小学生と保護者の皆さんに故郷の偉人について学んでもらう機会となりました。休日にも関わらず熱心な子どもと保護者が参加してくれての学習会は、熱意溢れる時間となりました。

学習会では陸奥宗光伯と坂本龍馬の行動と志を伝えました。龍馬が目指した新国家建設の夢と、その夢を受け継いだ宗光が近代国家を築くための行動は、私達に希望を与えてくれるものです。

金沢文庫で保管されている陸奥宗光伯が英国に行ったときに記した英字で書かれたノートの紹介がありました。そこに日本語で「国家」「主権」「憲法」「財政」「君民」の言葉が記されていました。英国で考えたのは、日本が近代国家になるための方策、憲法を制定して主権を明確にすること。そこには財政が大事であり、国民が君主を支えることが、当時の覇権国である英国に倣った国家のあり方だと思います。英国に倣った国家づくりがわが国の指針になることを考えていたのです。

すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ学習会

このとき、英国との間で結ばれていた不平等条約を改正して近代国家を目指すことを決意したのだと思います。そしてついに「日英通商航海条約」を締結したことで英国と対等な国になったのですが、そのときの心境は次のようなものだったと、当実行委員会では推測しています。

「この不平等条約改正は、わが国だけでなく、植民地とされていたアジア、アフリカに一隅の光を差し伸べた。現在のイメージでいうと、人権の開放を勝ち取った証であった。また、それは、わが国の存続をかけた法と秩序による国威をかけた抗いでもあった」というものです。

すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ学習会

わが国を列強の侵攻から護り、独立国として、近代国家として進むことを目指した維新の志士の想いが実現したことは奇跡のような出来事ですが、この奇跡を起こしたのは志と行動だったのです。坂本龍馬や陸奥宗光伯の学習会や講演会に参加したときにいつも思うことですが、想いと行動を武器として列強との交渉を行った偉人達に心から感謝したくなります。今日も同じ気持ちが沸き起こりました。

そして英国との「日英通商航海条約」締結、つまり不平等条約改正に至ったことに対する結論です。

「不平等条約改正は、坂本龍馬を始めとする『新国家』建設のために生命を費やした維新武士達の大願であった。不平等条約の改正を龍馬亡き後、27年の歳月をかけて陸奥宗光が外務大臣となって成し遂げたのである」。

実に見事な師弟であり、二人が成し遂げたのは新国家建設だったのです。そこには私欲や自らの出世などは考える余地はなかったのです。志とは自分だけが達成すれば良いという思いではなく、世代を超えて成し遂げるべき思いだからです。私欲や出世欲は、志の範疇にはありません。

すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ学習会

偉人から学ぶべきことは、自分がやるべきことをやった後は、志を同じくする人にバトンを渡すことです。だから行動する中でバトンを渡す相手を見出さなければならないのです。

周囲にいる人がとても大事なのはそのためです。

本日の学習会は岡公園にある陸奥宗光先生乃像を見学して終えました。岡公園に行くことがあっても銅像の前で解説を聞くことはなかったと思います。参加してくれた皆さんが、故郷の偉人に少しでも触れることが出来たなら幸いです。

その他
  • 「あがらの和歌山」出版記念パーティに参加しました。大江さんが主宰しているこの会では、和歌山市の歴史を知る機会となっています。今回も案内いただき、ありがとうございます。
  • 「みちる会」にお邪魔しました。お世話になっている皆さんと、楽しく懇談させていただきました。学食のおそばのことや、メンバーの地元の自治会長の頑張りなどを聞かせてもらいました。