活動報告・レポート
2010年12月14日(火)
常任委員会
朝礼

市内の某企業の朝礼にお邪魔しました。朝礼の機会を利用して県議会報告の場を設定してくれたからです。現在開会中の12月定例会の中から幾つか報告をいたしました。

従業員さんの大部分が女性であることから話をして欲しいと依頼のあった子宮頸がんワクチンを中心に説明を行いました。要約すると以下の通りになります。

和歌山県では子宮頸がんワクチンの基金を設けて、市町村からの依頼に応じて支出する体制を整えています。予算額は約8億6千万円の規模で、平成22年度から平成23年度に掛けての事業となります。県の考え方としては、子宮頸がんワクチン接種費用は全額負担を基本としているため、受診者は無償で予防接種を受けられます。

対象は中学校一年生から高校三年生までの女性ですが、御坊市のように小学校六年生から中学校三年生までの女性を対象にする市もあります。和歌山市の基準は現時点で不明ですが、無償でワクチンの接種を受けられるように制度設計してくれるものと考えています。市町村によって負担割合が異なることは好ましいことではないからです。

このように多くの女性、そして女の子の子どもを持つ保護者からの依頼によって、子宮頸がんワクチンクの接種費用の公費負担が決定しました。私たちの意見が国に届いた事例です。このように県政は身近な問題を取り上げて解決を図るように機能しているのです。

質問がありました。海南市ではマンモグラフィー検診に関わる費用の個人負担はゼロなのですが、和歌山市はそうなっていないのは何故でしょうか。

マンモグラフィー検診とは乳がん検査ですが、紀の川市でも毎年、無償で受診できます。海南市でも無償で受診できるようですが、和歌山市の場合は個人負担が伴います。理由は和歌山市が財政難であることと対象となる人口が海南市や紀の川市と比較して多いため、受診費用の負担が多くなり、財政上、無償化できないことが原因だと思います。市民の皆さんの健康と生命を守る施策が、市町村によって異なることは歓迎すべきものではないと考えています。財政難を理由に制度設計をしていないことは不作為であり、近隣の市と歩調を合わせて欲しいと考えます。最近、和歌山市から転出する人が増えていますが、財政難から市民の負担が増えているように感じているからだとする意見を聞くようになりました。全国一律の行政サービスを受けられる時代から市町村の財政や考え方によって格差が生じる時代になってきました。市民の皆さんの安全と安心を第一に考える優しい和歌山市であってもらいたいと思います。

個人的には質問してくれた方と同様に、マンモグラフィー検診の無償化は実施すべき対策だと考えています。

常任委員会

福祉環境委員会が開催されました。提案されている議案は全て賛成多数、または賛成全員で可決されました。福祉に関しては、介護職員さんの賃金引き上げなどの処遇改善を図るための介護職員処遇改善臨時特別金の活用や、医療施設耐震化臨時特別基金への交付金の上積みと県内病院の耐震化の追加支援を図ることなどが議論されました。 そして予防接種法に位置づけのない子宮頸がんワクチンの接種事業を実施する市町村への支援を行うための和歌山県ワクチン接種緊急促進基金の新設と市町村への補助を行うための補正予算に関しての議論も行いました。委員会として、県内の全ての対象者に予防接種をして欲しいと希望しています。

インフルエンザ対策としては、全国で5,800万回分のワクチンが供給できる見通しとなり、和歌山県内の全ての希望者に接種できる体制が整ったことも確認しました。 また環境生活部に関しては、地域防犯灯のLED化に関しては5,000万円の予算に対して、6,200万円の市町村からの要望がありLED照明を設置することになったこと、平成23年年度予算に関しても同規模の予算措置を図り、照明設備のLED化を促進することも議論されました。

加えて「わかやまノーレジ袋推進協議会」において、レジ袋の無償化だけに特化するのではなくて、地球環境保全を図るための制度設計を行う方向で活動を継続させることも議論されました。

賃貸経営

賃貸物件の経営をしている方と懇談しました。県内の賃貸物件は苦戦しているようです。理由は明らかで、人口減少、特に若い人が県外流出していることと高齢化に対応できないマンション設計となっていることなどです。マンション建築数に対して入居希望者が減少しているのですから、需要と供給バランスが崩れて経営が厳しくなっているのです。

対策を講じないと、これからの賃貸物件経営は更に厳しくなります。例えば高齢者が住めるように既存のマンションの認定を県が行う制度を発足させるなどの施策も考えられるようです。東京都では既に知事が認めた方策を先行させているようですが、地方都市でもマンションの空き室対策と高齢者福祉対策として、考えるべき課題になっています。

大都市でも賃貸物件が苦戦している状況ですから、和歌山県でも同様かそれ以上に苦戦する時代に入っているようです。このことからも、福祉と地域経済が密接に関連していることが分かります。

懇親会

夕方からは懇親会に参加しました。最初は5時からの会合、続いて6時からの会合、そして8時からと10時からの四箇所の会場で皆さんと交流を図りました。参加したのは、高齢者が地域社会で元気に活動するための会、そして知事選挙以降の和歌山県を考える会、そして音楽を通じて地域活性化に取り組んでいる会、そして趣味を活かしてみんなで地域を盛り上げる会でした。

全ての交流機会で楽しくて有意義な意見交換が出来ました。皆さんに感謝しています。